
障害者扶養共済に加入するオススメの年齢は34歳、39歳、33歳、44歳です。その理由を詳しく解説するので、ご覧になってください。
障害者扶養共済の掛金(月額)は加入年齢が若ければ安くなる
(心身)障害者扶養共済(しょうがい共済)の月々の掛金の金額は、次の表のとおりです(2019年4月1日現在)。
保護者の年齢 | 掛け金の月額(1口) |
---|---|
35歳未満 | 9,300円 |
35歳以上40歳未満 | 11,400円 |
40歳以上45歳未満 | 14,300円 |
45歳以上50歳未満 | 17,300円 |
50歳以上55歳未満 | 18,800円 |
55歳以上60歳未満 | 20,700円 |
60歳以上65歳未満 | 23,300円 |
この表からもわかるように、加入する年齢が若ければ若いほど掛金は安くなり、年齢が上がるほど掛金が高くなります。その理由は、年齢が上がるほど、死亡や重度の障害を負うリスクが高まるからです。
そうなると、(心身)障害者扶養共済(しょうがい共済)に加入するのは、早ければ早いほどよいでしょうか? いいえ、そのようなことはありません。例えば、障害のある子どもの親御さんや保護者の方が支払う掛金の総額は、25歳で入るよりも、45歳で入る方が約30万円ほど安くなります。
掛金が免除されるための2つの条件
なぜこのようなことが起きるのでしょうか? それは、(心身)障害者扶養共済(しょうがい共済)の掛金免除の条件が関係します。
掛金免除の条件は、次の2つです。両方ともクリアすると、それ以降掛金を支払う必要がなくなります。
- 加入者の年齢が65歳
- 加入してから20年の経過
例えば、25歳で加入した場合、65歳という条件をクリアするためには、40年間掛金を支払う必要があります。
他方、45歳で加入する場合は、20年後の65歳のときに2つの条件をクリアすることになります。
つまり、25歳で加入すると免除の条件をクリアするまでの期間は、45歳に加入した場合の2倍の期間かかることになります。
しかし、月額の掛金は、25歳が9,300円で、45歳が17,300円と2倍未満なので、トータルの金額は25歳で加入する方が高くなります。
(心身)障害者扶養共済(しょうがい共済)に加入するオススメの年齢
下の表は、加入年齢ごとの月額掛金と、支払う掛金の総額を一覧表にまとめたものです。
44歳までに加入した場合は、65歳から加入年齢を引いた年数が掛金を支払う年数になります。45歳から64歳までに加入した場合は、掛金を支払う年数は一律20年となります。
年齢 | 掛金(月額) | 総支払額 |
---|---|---|
25 | ¥9,300 | ¥4,464,000 |
26 | ¥9,300 | ¥4,352,400 |
27 | ¥9,300 | ¥4,240,800 |
28 | ¥9,300 | ¥4,129,200 |
29 | ¥9,300 | ¥4,017,600 |
30 | ¥9,300 | ¥3,906,000 |
31 | ¥9,300 | ¥3,794,400 |
32 | ¥9,300 | ¥3,682,800 |
33 | ¥9,300 | ¥3,571,200 |
34 | ¥9,300 | ¥3,459,600 |
35 | ¥11,400 | ¥4,104,000 |
36 | ¥11,400 | ¥3,967,200 |
37 | ¥11,400 | ¥3,830,400 |
38 | ¥11,400 | ¥3,693,600 |
39 | ¥11,400 | ¥3,556,800 |
40 | ¥14,300 | ¥4,290,000 |
41 | ¥14,300 | ¥4,118,400 |
42 | ¥14,300 | ¥3,946,800 |
43 | ¥14,300 | ¥3,775,200 |
44 | ¥14,300 | ¥3,603,600 |
45 | ¥17,300 | ¥4,152,000 |
46 | ¥17,300 | ¥4,152,000 |
47 | ¥17,300 | ¥4,152,000 |
48 | ¥17,300 | ¥4,152,000 |
49 | ¥17,300 | ¥4,152,000 |
50 | ¥18,800 | ¥4,512,000 |
51 | ¥18,800 | ¥4,512,000 |
52 | ¥18,800 | ¥4,512,000 |
53 | ¥18,800 | ¥4,512,000 |
54 | ¥18,800 | ¥4,512,000 |
55 | ¥20,700 | ¥4,968,000 |
56 | ¥20,700 | ¥4,968,000 |
57 | ¥20,700 | ¥4,968,000 |
58 | ¥20,700 | ¥4,968,000 |
59 | ¥20,700 | ¥4,968,000 |
60 | ¥23,300 | ¥5,592,000 |
61 | ¥23,300 | ¥5,592,000 |
62 | ¥23,300 | ¥5,592,000 |
63 | ¥23,300 | ¥5,592,000 |
64 | ¥23,300 | ¥5,592,000 |
この表からもわかるように、34歳に加入すると一番お得ということがわかります。2番目は39歳で、3番目が33歳です。なお、4位は44歳です。
ですので、(心身)障害者扶養共済(しょうがい共済)に加入したいと思っても、少し待つことで掛金の総額が安くなることもありますので、焦って加入しない方がいいです。
加入する際に気をつけないといけないのが、35歳、40歳、45歳に加入してしまうと、34歳、39歳、44歳に加入しときよりも50万円以上増額してしまいます。2口入る場合は100万円以上増額することになります。
(心身)障害者扶養共済(しょうがい共済)の加入の手続きは、数か月はかかりますので、34歳、39歳、44歳で加入する際には、34歳、39歳、44歳になった次の4月から加入の準備を始めて、夏ぐらいまでに加入申し込みをした方が安全です。
まとめ
以上の解説をまとめると、(心身)障害者扶養共済(しょうがい共済)は、
- 34歳
- 39歳
- 33歳
に加入すると、他の年齢で加入するよりもお得になります。
ただし、35歳、40歳、45歳に加入すると50万円以上も掛金総額が増えるのでご注意ください。
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